会社法上の「常勤」とはどれくらいの頻度を指すか。
会社法上の「常勤」とは「週3日以上勤務が目安」との解釈があるが、日本で常勤とされる役員は月曜から金曜までフルタイムで働き、経営会議など様々な会議に出席することがほとんどである。
所在不明株主の株式売却
所在不明株主の株式売却を進めるには、どうすればよいか。
所在不明株主とは、通知や催告が5年以上届いておらず、かつ剰余金の配当を5年間継続して受け取っていない株主のこと。会社法では所在不明株主の株は公告手続きを経た後に売却できるとしている。株式の管理事務を合理化して経費削減につなげるため、所在不明株主の株式売却を進める企業が多い。
所在不明株主とは、通知や催告が5年以上届いておらず、かつ剰余金の配当を5年間継続して受け取っていない株主のこと。会社法では所在不明株主の株は公告手続きを経た後に売却できるとしている。株式の管理事務を合理化して経費削減につなげるため、所在不明株主の株式売却を進める企業が多い。
大会社になるデメリット
子会社(監査役設置会社かつ公開会社でない会社)の増資を行った結果、資本金が5億円以上となり、会社法上の大会社となった。この場合、留意しなければならない会社法上のデメリットは何か。
大会社になった場合、会社法上のデメリットは以下の3点である。
1.会計監査人を設置しなければならない
大会社は会計監査人を必ず設置しなければならず、任意設置機関ではない。
2.内部統制システム構築の基本方針の制定しなければならない
大会社は、取締役の職務の執行が法令や定款に適合するなど、会社の業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)の構築の基本方針を決定することが義務付けられている。
3.決算公告に貸借対照表の他に損益計算書の開示が必要となる
原則、貸借対照表の公告が必要だが、会社法上の大会社は損益計算書の公告も必要となる。
大会社になった場合、会社法上のデメリットは以下の3点である。
1.会計監査人を設置しなければならない
大会社は会計監査人を必ず設置しなければならず、任意設置機関ではない。
2.内部統制システム構築の基本方針の制定しなければならない
大会社は、取締役の職務の執行が法令や定款に適合するなど、会社の業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)の構築の基本方針を決定することが義務付けられている。
3.決算公告に貸借対照表の他に損益計算書の開示が必要となる
原則、貸借対照表の公告が必要だが、会社法上の大会社は損益計算書の公告も必要となる。
任意の諮問委員会と善管注意義務
任意の諮問委員会を設置して取締役会の最終判断を下した場合と、設置していなかった場合、取締役および監査役の善管注意義務に差異は生じるか。
会社法は重要な業務の意思決定は必ず取締役会決議を経るように定めているが、当該決議に際して、任意に設置した委員会から勧告を受けることには何ら問題はない。当該委員会は法定ではないので、勧告には法的な効果は一切ないが、これを受けることで、より豊富な情報を元に、より慎重に判断されたと認めることができるので、善管注意義務違反を認めにくくする効果はあるだろう。
会社法は重要な業務の意思決定は必ず取締役会決議を経るように定めているが、当該決議に際して、任意に設置した委員会から勧告を受けることには何ら問題はない。当該委員会は法定ではないので、勧告には法的な効果は一切ないが、これを受けることで、より豊富な情報を元に、より慎重に判断されたと認めることができるので、善管注意義務違反を認めにくくする効果はあるだろう。
監査等委員会設置会社へ移行するメリット
監査役会設置会社が、改正会社法で選択が可能となった監査等委員会設置会社へ移行するメリットは何か。
監査役会設置会社から監査等委員会設置会社への移行メリットは以下の5点である。
①ガバナンス体制に大きな変更を伴わない
取締役(監査等委員)が取締役会決議の議決権を有していることが監査役会設置会社との大きな相違点である。その他は監査役会設置会社と変わらず、指名委員会等設置会社に移行することと比較すれば、会社のガバナンス体制に大きな変更は伴わない。
②業務執行者に対する監督機能の強化
社外取締役である監査等委員が最低2名以上置かれ、監査等委員会の構成員として監査の役割に加えて監督の役割も与えられ、かつそれらの役割を適切に果たす義務が課されている。
③取締役候補者の適格性および取締役の報酬の妥当性
監査等委員会は、代表取締役等の業務執行者をはじめとする監査等委員ではない取締役候補者の指名およびこれらの取締役の報酬について、株主総会における意見陳述権を有する。肯定的な意見を得ることができれば、候補者の適正性、報酬額の妥当性にお墨付きを得ることができる。
④社外役員の重複・負担の解消
CGコードでは「社外取締役」を2名以上置くことが求められているが、「社外監査役」の設置は求められていない。現行の監査役会設置会社には最低2名以上の社外監査役が存在するので、監査等員会設置会社に移行し、社外監査役を社外取締役(監査等委員)とすることにより、社外役員は社外取締役(監査等委員)2名のみで足りることとなる。CGコードをコンプライすることになり、社外監査役も設置している場合と比較すれば、コスト面でも優位になる。(監査等委員会設置会社は監査役設置不可)
⑤取締役の業務執行の機動性アップが可能
監査等委員会設置会社は、定款に定めを設け、取締役会の決議により重要な業務執行の全部または一部を取締役(=代表取締役・業務執行取締役)に委任することができる。これにより、取締役会における議論・監督機能の深化、モニタリング機能の強化が可能となる。
監査役会設置会社から監査等委員会設置会社への移行メリットは以下の5点である。
①ガバナンス体制に大きな変更を伴わない
取締役(監査等委員)が取締役会決議の議決権を有していることが監査役会設置会社との大きな相違点である。その他は監査役会設置会社と変わらず、指名委員会等設置会社に移行することと比較すれば、会社のガバナンス体制に大きな変更は伴わない。
②業務執行者に対する監督機能の強化
社外取締役である監査等委員が最低2名以上置かれ、監査等委員会の構成員として監査の役割に加えて監督の役割も与えられ、かつそれらの役割を適切に果たす義務が課されている。
③取締役候補者の適格性および取締役の報酬の妥当性
監査等委員会は、代表取締役等の業務執行者をはじめとする監査等委員ではない取締役候補者の指名およびこれらの取締役の報酬について、株主総会における意見陳述権を有する。肯定的な意見を得ることができれば、候補者の適正性、報酬額の妥当性にお墨付きを得ることができる。
④社外役員の重複・負担の解消
CGコードでは「社外取締役」を2名以上置くことが求められているが、「社外監査役」の設置は求められていない。現行の監査役会設置会社には最低2名以上の社外監査役が存在するので、監査等員会設置会社に移行し、社外監査役を社外取締役(監査等委員)とすることにより、社外役員は社外取締役(監査等委員)2名のみで足りることとなる。CGコードをコンプライすることになり、社外監査役も設置している場合と比較すれば、コスト面でも優位になる。(監査等委員会設置会社は監査役設置不可)
⑤取締役の業務執行の機動性アップが可能
監査等委員会設置会社は、定款に定めを設け、取締役会の決議により重要な業務執行の全部または一部を取締役(=代表取締役・業務執行取締役)に委任することができる。これにより、取締役会における議論・監督機能の深化、モニタリング機能の強化が可能となる。
大規模な第三者割当増資の規制
既存株主の利益を損なう恐れがある大規模な第三者割当増資等について、平成26年改正会社法で新たな規定が加わったが、どういった規定か。
第三者割当増資を実施した結果、議決権の過半数を握る新たな支配株主が誕生する場合は、当該増資を通知・公告し、その2週間以内に議決権の10分の1以上の株主が反対した場合、株主総会を開き、議決権の過半数の賛成を得る必要が生じることとなった(新株予約権の付与についても同様)。
大規模な第三者割当増資の実施は、既存株主の議決権が薄まって利益が損なわれるという問題があり、従来は発行可能株式数の範囲内なら取締役会の決議で株式を発行できたが、支配株主の変動という会社の根幹に関わることを取締役会が決めていいのかという観点から当該規定が新設された。
なお例外ケースとして、当該会社の財務状況が著しく悪化しており、会社の事業継続のために緊急の必要がある場合は、通知・公告から2週間以内に10分の1以上の反対があっても株主総会の決議は不要となる。但し、当該会社はそういう状況だということを立証しければならない。どの程度なら株主総会の決議が不要になるのかは、今後の判例を通して固まっていくと考えられる。
第三者割当増資を実施した結果、議決権の過半数を握る新たな支配株主が誕生する場合は、当該増資を通知・公告し、その2週間以内に議決権の10分の1以上の株主が反対した場合、株主総会を開き、議決権の過半数の賛成を得る必要が生じることとなった(新株予約権の付与についても同様)。
大規模な第三者割当増資の実施は、既存株主の議決権が薄まって利益が損なわれるという問題があり、従来は発行可能株式数の範囲内なら取締役会の決議で株式を発行できたが、支配株主の変動という会社の根幹に関わることを取締役会が決めていいのかという観点から当該規定が新設された。
なお例外ケースとして、当該会社の財務状況が著しく悪化しており、会社の事業継続のために緊急の必要がある場合は、通知・公告から2週間以内に10分の1以上の反対があっても株主総会の決議は不要となる。但し、当該会社はそういう状況だということを立証しければならない。どの程度なら株主総会の決議が不要になるのかは、今後の判例を通して固まっていくと考えられる。
改正会社法施行以前の役員責任と多重代表訴訟
平成27年改正会社法施行以前の役員の責任も多重代表訴訟の対象となるのか。
改正会社法が施行された平成27年5月1日以前に役員の責任が発生した場合、多重代表訴訟の対象にはならない。ただ取締役の責任の原因となった事実が、どの時期に発生したのか、解釈の余地が出てくる。
改正会社法が施行された平成27年5月1日以前に役員の責任が発生した場合、多重代表訴訟の対象にはならない。ただ取締役の責任の原因となった事実が、どの時期に発生したのか、解釈の余地が出てくる。
多重代表訴訟の手続き
多重代表訴訟制度を利用するためにはどんな手続きが必要か。
親会社の株主が子会社の監査役に対し、提訴を請求することから始まる。当該監査役は提訴するための要件をチェックするほか、場合によっては親会社も調査し、グループ全体の利益を考慮して提訴すべきかどうかを判断する。子会社が提訴請求の日から60日以内に当該監査役が訴えを起こさない場合、親会社の株主は子会社の取締役を訴えることができるようになる。
親会社の株主が子会社の監査役に対し、提訴を請求することから始まる。当該監査役は提訴するための要件をチェックするほか、場合によっては親会社も調査し、グループ全体の利益を考慮して提訴すべきかどうかを判断する。子会社が提訴請求の日から60日以内に当該監査役が訴えを起こさない場合、親会社の株主は子会社の取締役を訴えることができるようになる。
多重代表訴訟制度の特定責任
多重代表訴訟制度では、最終完全親会社等の株主は、一定の完全子会社の取締役に対して、「特定責任に係る責任追及等の訴え」を提起できるが、これはどのような制度か。
多重代表訴訟は、最終完全親会社等の株主であり、総株主の議決権または発行済株式数の1%以上の株式を6か月継続して保有しているものが、一定の重要な子会社(親会社100%出資で、子会社株式の帳簿価額が親会社の総資産20%超)の取締役等の責任(=特定責任)追及を提起できるとする制度である。
重要な子会社に限定された理由は、重要でない会社については、その事業の在り方が親会社株主に与える影響が重大なものではなく、株式保有が間接的となる完全親会社等の株主に、監督是正の権利を与えるほどのことではないからである。
多重代表訴訟は、最終完全親会社等の株主であり、総株主の議決権または発行済株式数の1%以上の株式を6か月継続して保有しているものが、一定の重要な子会社(親会社100%出資で、子会社株式の帳簿価額が親会社の総資産20%超)の取締役等の責任(=特定責任)追及を提起できるとする制度である。
重要な子会社に限定された理由は、重要でない会社については、その事業の在り方が親会社株主に与える影響が重大なものではなく、株式保有が間接的となる完全親会社等の株主に、監督是正の権利を与えるほどのことではないからである。
兄弟会社と社外監査役
平成26年の改正会社法で親子会社間で社外監査役の兼務ができなくなったが、兄弟会社間で社外監査役の兼務をすることは可能か。
兄弟会社間の社外監査役の兼務は可能である。子会社の監査役会体制を維持したいというのであれば、一人の社外監査役に複数の監査役会設置子会社の社外監査役を兼任してもらうことも考えられる選択肢の一つである。
兄弟会社間の社外監査役の兼務は可能である。子会社の監査役会体制を維持したいというのであれば、一人の社外監査役に複数の監査役会設置子会社の社外監査役を兼任してもらうことも考えられる選択肢の一つである。
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