親会社の法的責任

海外子会社を保有する日本の株式会社には、海外子会社管理について一定の法的責任・義務があるのはなぜか。

日本の会社法上、親会社は、海外子会社を含むグループ企業全体の業務の適正を確保するための体制(内部統制システム)を整備する義務を負っているためである。仮に海外子会社で不祥事が発生し、この義務の遂行を怠ってその不祥事への対応策を講じなかった場合には、親会社の取締役の任務懈怠が問われ損害賠償責任を負う可能性がある。