任意の諮問委員会と社外監査役

役員等の指名・報酬に関する任意の諮問委員メンバーに「社外監査役」が含まれている例が散見される。この場合、留意する点はあるか。

問題点①
監査役の職務は取締役の適法性の監査のみである(通説)という観点から、当該委員会の委員は職務権限を超えているのではないか。
>この任意の委員会は取締役でも監査役でもない、ただの有識者が含まれることも妨げられていないことから、当該委員会への就任は「監査役」としてではない、と解釈することが可能である。

問題点②
監査役は、業務執行者の指図を受ける地位を兼任することが禁止されていることから、代表取締役から継続的に指示を受ける立場(=使用人)は問題ではないか。
>当該委員という役割は会社と委任関係であるため、問題はない。

以上より、任意の諮問委員会に社外監査役が含まれることに問題はない。