公募増資の効果は何か。
公募増資とは、上場企業が不特定多数の投資家を対象に、国内外で新規の株式を発行して資金を調達することである。設備投資やM&A(合併・買収)などの戦略投資や株主資本の充実に加え、株主構成を変えるといった効果がある。新株の発行価格は投資家の需要を踏まえ決定され、通常、増資発表後、1~2週間程度の時間がかかる。
株価が高いほど多くの資金を調達できるが、既存の投資家にとっては1株利益が希薄化するため、市場では売り材料視され、公募増資の発表後に株価が下落することが多い。その後、調達した資金を中長期的な企業価値向上につなげられるかで、株価動向が左右されることとなる。