株式報酬には、どのような種類のものがあるか。
株式報酬は大きく分類すると3つの種類あり、1.ストックオプション(株式購入権)、2.譲渡制限付き株式報酬、3.パフォーマンス・シェアがある。譲渡制限付き株式報酬、パフォーマンス・シェアはいずれも現物株式を直接役員に付与するが、従来は会社法上難しいとされてきた。法的な解釈の整備と2016年度税制改正により、実質的に解禁されることになったため注目度が上がっている。
譲渡制限付き株式報酬とは、一定期間が経過するまで売却できないという制限を付けた株式のこと。期間内に離職すれば無効になる。株価を成長させ、配当性向を高めるインセンティブが働き、離職防止にもつながる。
パフォーマンス・シェアとは、業績の達成度に応じて報酬が変化する株式のこと。最初に取り決めの範囲で最大量の株式を渡しておき、達成度に応じて譲渡制限を解除する。最高目標を達成すれば全株売却できるが、未達なら売却数が制限される。制限が解除されなかった分の株は会社に返す。指標は投下資本利益率(ROIC)、1株あたり利益、株主還元率(TSR)などが使われる。